電気スイッチが「押せない」「戻らない」「反応が悪い」などの症状が出た場合、ほとんどのケースでスイッチ本体の故障が疑われます。当社が過去に対応した電気スイッチ故障の依頼200件を分析した結果、なんと98%がスイッチ自体の故障でした。
- スイッチ自体の故障:98%
- 照明器具の故障:わずか1%
- 換気扇の故障:わずか1%
つまり、スイッチの感触や動作に異常がある場合、 ほぼスイッチ本体の故障と断定できます。
【重要】電気スイッチの交換は、必ず専門業者へ
- 電気スイッチの交換には、電気工事士の資格が必要です。
- 無資格での作業は、感電や火災のリスクがあり、非常に危険です。
- 安全のため、必ず電気工事のプロにご依頼ください。
【費用相場】電気工事業者に直接依頼がお得
- 電気工事業者へ直接依頼した場合の交換費用相場は、作業費8,800円+スイッチ部材費が目安です。(出張費、基本料などの項目があっても総額で上記が目安)また、結局どこへ依頼をしても、作業は電気工事業者が行います。
- 管理会社、工務店、不動産屋さん経由の場合、中間マージンが発生し、費用が高くなる傾向があります。
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電気スイッチが故障?まずはここを確認【簡単3ステップ診断】
「もしかして故障…?」と思ったら、まずはご自身で簡単にチェックしてみましょう。
次の3ステップで原因を特定できます。
ステップ1:スイッチ本体に異常がないか確認
以下の症状がある場合、ほぼ確実にスイッチ本体の故障です。 電気工事業者へ交換を依頼しましょう。
- 押せない
- 勝手に戻る
- 押した感触が弱い、カチッと音がしない
- スイッチが熱い
- 焦げたようなにおいがする
- 変色したり、破損している
【要注意!】パナソニック製ワイド21スイッチの「バネ交換」はおすすめしません
※パナソニック製ワイド21のスイッチでは、押せない、押した感触が弱いといった症状を、内部のバネを交換することで改善できる場合があります。しかし、この行為はメーカーは認めておらず、安全上のリスクを伴う可能性があります。 また、多くの電気工事業者は、安全上の理由から、バネ交換ではなくスイッチ本体の交換を行います。
バネ交換を検討される場合は、これらのリスクを十分に理解した上で、自己責任において行ってください。ただし、感電や火災、故障の原因となる可能性があり、メーカー保証も受けられなくなるため、推奨いたしません。 安全のため、電気工事業者にご相談いただき、スイッチ本体の交換をご検討ください。

ステップ2:ブレーカーが落ちていないか確認
スイッチだけでなく、同じ部屋の照明やコンセントも使えない場合は、 ブレーカーが落ちている可能性があります。
分電盤を確認し、落ちているブレーカーがあれば「入」にしてください。
※稀に小さなブレーカーが工事ミスで上下反対に取り付けてあることがあります。その場合は【入】と【切】が上下反対になります。

ステップ3:電球・蛍光灯が切れていないか確認
電球、蛍光灯、グローランプ(点灯管)の球切れを確認しましょう。
確認方法:
- 電球・蛍光灯:
お手持ちの新しい電球や正常に点灯する別の照明器具から外した電球と交換し、点灯するか確認してください。 - グローランプ(点灯管):
蛍光灯照明器具の場合、グローランプも新しいものに交換して点灯を確認してください。
確認後の対応:
- 球切れで点灯した場合:
球切れが原因でしたので、新しい電球やグローランプに交換してください。 - 交換しても点灯しない場合:
球切れではないため、以下の原因が考えられます。- 蛍光灯の場合:
安定器の故障 - 電球の場合:
スイッチ本体、または配線の故障
- 蛍光灯の場合:

上記ステップで確認した結果により、以下のように対応してください。
- スイッチ自体に異常がある場合:
→ すぐに電気工事業者へ依頼 - スイッチに異常なし、ブレーカーも問題なし、電球/蛍光灯交換でも改善しない場合:
→ 電気工事業者へ点検・修理を依頼
スイッチの故障は、放置すると感電や火災の原因にもなりかねません。
ご自身での判断が難しい場合や、少しでも不安がある場合は、無理せずプロの電気工事業者にご相談ください。
【非推奨】ワイド21スイッチのバネ交換方法(参考情報)
ワイド21スイッチのバネ交換はメーカー非推奨であり、安全上のリスクがあるため、 ここでの手順紹介は参考情報にとどめます。 ご自身の責任において行う場合でも、細心の注意を払い、 必ずブレーカーを切って作業しましょう。どのブレーカーを切れば良いのか分からない場合は、全てのブレーカーを切りましょう。不安な場合は必ず専門業者にご依頼ください。
必要な工具と部材
- マイナスドライバー
- 懐中電灯
- ワイド21の新品のバネ
①プレートとハンドルを取り外す

まずは外側のプレート枠を取り外し、それからハンドルを取り外します。ハンドルを取り外したらスイッチ本体が見えます。この画像では水色の部品ですが、3路スイッチ、4路スイッチの場合は黄色の部品となりますが、色の違いのみで形は同じなので、関係ありません。
②故障したスイッチのバネを取り外す

マイナスドライバーを使用して、水色の部品右側と黒い枠の間に2~3mm突っ込み、やさしくグリグリしながら水色の部品を引っ張ります。
③バネを取り外せたら、新品のスイッチからバネを取り外す

故障したスイッチから水色の部品とそれにくっついている銀色のバネが取り外せたら、新品のスイッチからも同様にバネを外します。
④新品のバネをスイッチに取り付ける

新品の水色の部品とバネを、先に右側から突っ込み、左側も軽く押し込みます。
⑤バネが固定されたら動作確認をしましょう

バネを元に戻せましたら、スイッチを何回か押して動作確認をしましょう。この時に感触がおかしい、カチッと音がしない場合はうまく取付けられていないので、もう一度水色の部品とバネを外して、再度取付けましょう。
⑥ハンドルとプレートを戻して完了

ハンドルとプレートを取付けたら完了です。
【費用相場】電気スイッチ交換は業者に直接依頼がお得
スイッチ交換費用の目安
電気スイッチの交換費用は、業者やスイッチの種類によって幅がありますが、ご自身で業者に直接依頼することで、比較的リーズナブルに済むケースがほとんどです。
ここでは、一般的なスイッチ交換にかかる費用の目安をご紹介します。これから業者を探される方は、下記にご紹介する費用相場を参考に、適正な価格でスイッチ交換をしてくれる業者を見つけてみましょう。
- 電気工事業者へ直接依頼した場合の一般的なスイッチの交換費用の相場は、工事費1ヵ所8,800円+スイッチ部材代+駐車料金。(出張料、基本料などの項目がある業者もありますが、総額でこれくらいが相場です)
- 片切りスイッチ、ほたるスイッチ、3路スイッチなどの一般的なスイッチの部材代は300円~1,500円程。タイマースイッチやセンサースイッチは4,000円~12,000円程。
- 管理会社や工務店経由だと、中間マージンが発生して高額になるケースが多いので注意しましょう。
どこに頼めばよいのか?
電気スイッチの交換を検討する際、どこに依頼すれば良いか迷う方も多いでしょう。
電気工事の現場を知り尽くしたプロとして、自信を持っておすすめできる、間違いのない3つの依頼先を厳選しました。
費用、スピード、安心感を比較し、ご自身に最適な窓口を見つけてください。
①くらしのマーケット
くらしのマーケットは、オンラインで手軽に業者を比較・予約できる点が魅力です。
費用を抑えたい方、自分でじっくり選びたい方におすすめです。
メリット
- 料金が明確: 費用を比較しやすい
- 口コミ豊富: 評判を確認できる
- 比較検討容易: 多くの業者から選択可能
- オンライン予約: 手軽に依頼できる
注意点
- オンライン完結型: 対面相談は不向き
- 業者対応にばらつき:レスポンスが遅い場合も
おすすめユーザー
- 費用重視の方
- 比較検討したい方
- オンライン完結希望の方
②街の電気屋
街の電気屋さんは、地域密着型で親身な対応が期待できます。
顔が見える安心感を求める方、相談しながら依頼したい方におすすめです。
メリット
- 迅速な対応: 電話一本で迅速対応
- 地域密着型: 親身な相談、きめ細やかなサービス
- 顔が見える安心感: 対面で相談可能
- アフターフォロー: 長期的な付き合いに期待
注意点
- 出張費: 見積もりに費用がかかる場合あり
おすすめユーザー
- 安心感重視の方
- 対面相談希望の方
- 迅速な対応希望の方
③地元の電気工事業者(料金表のあるジモデン掲載店)
ジモデンは、料金表を公開している地元のプロ業者と出会う場所。
費用と品質のバランスを重視する方、安心して依頼したい方におすすめです。
メリット
- 料金明確: 事前に費用を把握可能
- 適正価格: 中間マージンなし
- 出張費なし
- プロの施工: 高い技術力で安心
- 問い合わせでメール・LINE相談可
注意点
- 自分で業者に連絡
おすすめユーザー
- 費用と品質のバランス重視の方
- 信頼できる業者希望の方
- 料金表で選びたい方
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スイッチの故障に関するよくある質問(Q&A)
Q:自分でスイッチの部材を用意した方が安くなりますか?
A:いいえ、基本的に安くなることはありません。 なぜなら、ご自身で部材をご用意される場合、以下のような理由から、かえって損をしてしまう可能性があるためです。
- 適合性:
スイッチには様々な種類があり、ご家庭の電気設備に適合しないものを選んでしまうリスクがあります。間違った部材を購入してしまうと工事自体ができなくなってしまい、部材の無駄になってしまいます。 - 保証:
電気工事業者によっては、工事に使用する部材も保証の対象としている場合があります。業者に部材も手配してもらうことで、万が一、初期不良や早期故障が起きた場合でも、無償で対応してもらえる可能性があります。ご自身で用意された部材の場合、保証対象外となることが一般的です。 - 手間:
ご自身で部材を選び、購入する手間も考慮する必要があります。スイッチの種類は多岐にわたり、適合するものを探すのは意外と時間がかかるものです。また、不良品だった場合、返品・交換の手間も発生します。
以上の理由から、スイッチ交換を業者に依頼される場合は、業者に部材を手配してもらうのが、費用面、手間面、安心面でもおすすめです。
Q:複数の業者に見積もりを取るべきですか?
A:相見積もりは有効ですが、何度も立ち会うのは大変です。 メールやLINEで写真などを送って見積もりを出してくれる業者を選ぶと良いでしょう。
ただし、写真だけでは判断が難しい場合もあります。 その場合は、ある程度幅を持たせた見積もり(例:8,800円+部材費300円~1,000円) を提示してくれる業者なら、信頼できる可能性が高いです。私なら、スイッチやコンセントの交換といった軽微な工事で、 なるべく現地へ見積りに行きたくありません。時間の調整も必要ですし。 スイッチ交換などの比較的短時間で完了する工事で、 見積もりのために現地へ行くのは正直なところ避けたい、 というのが本音です。ですからヒアリングや画像で工事費用の総額をズバッと言います。
Q:電気工事士の資格があれば、どの業者でも安心ですか?
A:電気工事士の資格は必須ですが、それだけで安心とは言えません。
資格を持っていても、技術力や経験、対応の良し悪しは業者によって異なります。まずは問い合わせの返答で判断すると良いでしょう。例えば、「見積もりは無料か」「追加料金が発生するケースはあるか」「工事後の保証はあるか」 といった点を確認し、返答の早さや丁寧さ、説明の分かりやすさなどもチェックしましょう。
Q:追加費用が発生することはありますか?
A:スイッチの接触不良による熱で電線の被覆が溶けている場合など、軽微な電線補修が必要になることは稀にあります。
通常、このような軽微な作業で追加費用を請求することはないでしょう。ただし、スイッチを取り外してみると、以前の工事で無理な取り付け方をされていて、復旧に手間がかかるといったケースもごく稀にあります。このような場合は、追加費用が発生するかどうかは業者によって判断が異なります。いずれにしても、事前にどのような場合に追加費用が発生する可能性があるのか、 業者に確認しておくと安心です。
まとめ
電気スイッチの故障はプロの目で原因特定&安全な交換を
電気スイッチが押せない、戻らないといった症状は、ほとんどの場合スイッチ本体の故障が原因です。ご自身でできる簡単なチェック方法もご紹介しましたが、電気スイッチの交換には電気工事士の資格が必要です。感電や火災のリスクを避けるためにも、「おかしいな?」と思ったら、迷わずプロの電気工事業者にご相談ください。
業者選びの際は、費用だけでなく、実績や対応の良さなども含めて総合的に判断しましょう。事前の見積もりや、追加費用についての確認も忘れずに行い、安心して任せられる業者を見つけてくださいね。この情報があなたの電気スイッチのトラブル解決のお役に立てば幸いです。

電気工事施行管理20年の経験
保有資格:第一種電気工事士、1級電気施行管理技士。
電気工事の経験20年、独立後は自力で作成したホームページ集客のみで法人設立後も3年間黒字を維持。