「「LEDに交換すると電気代が安くなると聞くけど、実際どれくらい節約できるの?」
「事務所の蛍光灯をLEDにしたら、電気代はいくら変わる?」
このページでは、蛍光灯からLEDへの交換で、どれくらい電気代が削減できるのか、具体的な数値や計算方法、そして実際の導入事例を交えて詳しく解説します。
LED化による電気代削減効果を具体的にイメージしていただき、導入検討の参考にしていただければ幸いです。
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蛍光灯とLEDの消費電力比較
まずは、蛍光灯とLEDの消費電力を比較します。ここでは、一般的な事務所や店舗で使用されることが多い照明器具を例に、消費電力の違いを表にします。おおよそLEDへの切り替えで60~70%の消費電力を削減できます。
蛍光灯とLEDの消費電力比較表
照明器具の種類 | 蛍光灯の消費電力(W) | LEDの消費電力(W) |
---|---|---|
直管蛍光灯 40W 2灯 | 85 | 25 |
直管蛍光灯 20W | 22 | 6 |
ダウンライト 150φ | 25 | 8 |
店舗用高出力ダウンライト 150φ | 100 | 35 |
※上記は一例です。実際の消費電力は、製品によって異なります
このように、同じ明るさの照明器具でも、LEDは蛍光灯に比べて消費電力が大幅に少ないことが分かります。電気代削減効果の計算方法
ここでは、蛍光灯をLEDに交換した場合の、電気代削減効果の計算方法を説明します。
計算式
年間電気代削減額 =
(蛍光灯の消費電力(W) - LEDの消費電力(W)) ÷ 1000 × 1日の点灯時間(h) × 年間点灯日数 × 電気料金単価(円/kWh)
計算例:40W 2灯の直管蛍光灯をLEDに交換した場合
(1日8時間点灯、年間250日稼働、電気料金単価: 30円/kWh)
年間電気代削減額 =
(85W - 25W) ÷ 1000 × 8h × 250日 × 30円/kWh = 約3,600円
つまり、1台あたり年間約3,600円の電気代を削減できることになります。 (※ 電気料金単価は、電力会社や契約プランによって異なります。実際の削減額は、ご契約の電力会社の料金単価をご確認ください。)
事務所・店舗・工場別!電気代削減シミュレーション
実際に蛍光灯をLEDに交換した場合、どれくらいの電気代削減効果が見込めるのか、規模・用途別にシミュレーションしてみましょう。
事務所の例(30坪、直管蛍光灯40W 2灯 20台)
- 現状
- 蛍光灯 40W 2灯 × 20台
- LED化
- 上記全てをLED照明器具に交換した場合
- 工事費用
- 約33万円
- 年間電気代削減額
- 約72,000円
- 投資回収年数
- 約4.6年
店舗の例(15坪、直管蛍光灯40W 2灯 10台、蛍光灯ダウンライト 15台)
- 現状
- 直管蛍光灯 40W 2灯 × 10台、蛍光灯ダウンライト25W × 15台
- LED化
- 上記全てをLED照明器具に交換した場合
- 工事費用
- 約30万円
- 年間電気代削減額
- 約75,000円
- 投資回収年数
- 約4年
工場の例(50坪、直管蛍光灯40W 2灯 50台)
- 現状
- 直管蛍光灯 40W 2灯 × 50台
- LED化
- 上記全てをLED照明器具に交換した場合
- 工事費用
- 約80万円
- 年間電気代削減額
- 約180,000円
- 投資回収年数
- 約4.4年
実際の導入事例紹介
ここでは、当社が手がけたLED化工事の施工事例を、お客様の声を交えながらご紹介いたします。各事例では、工事の総額、LED化によって見込まれる年間電気代削減額、そして工事前後の変化が一目でわかる写真を掲載しております。
※事例は下記一般的な作業環境での工事となります。
- 天井高:3m以内
- 屋内作業
- 簡易な養生で施工可能(薬品・食品工場等を除く)
- 足場の設置が不要
- 工事時間帯:日中
事例1:事務所のLED化【器具交換】

- 施工前
- 直管蛍光灯 40W 2灯 × 75台
- 施工後
- 上記全てをLED照明器具へ交換
- 工事費用
- 1,210,000円 (税込)
- 年間電気代削減額
- 約270,000円
まずは事務所が明るくなり、本当にLEDに変えてよかったです。40~60代の従業員は、 薄暗い事務所で文字が読みにくいと常に言ってましたから。 月に20,000円程の電気代が削減できるのを期待しています。
事例2:クリニックのLED化【器具交換】

- 施工前
- 直管蛍光灯 G-hf63W 1灯 × 16台
- 施工後
- 上記全てを埋込型LED照明器具へ交換
- 工事費用
- 440,000円 (税込)
- 年間電気代削減額
- 約33,600円
省エネ型の蛍光灯が設置されていたため、LED化による電気代削減効果で工事費用を回収するには長期間を要するとのことでした。しかし、その点についても事前に十分な説明を受け、納得した上で工事を依頼いたしました。また、埋込型器具であったため工事費は想定より高額になりましたが、これまでの薄暗い作業環境を大幅に改善することができ、大変満足しております。
事例3:店舗のLED化【バイパス工事】

- 施工前
- 直管蛍光灯 40W 2灯 × 22台
- 施工後
- 上記全てをLEDバイパス工事で既存器具を活用し、LEDランプを設置
- 工事費用
- 264,000円 (税込)
- 年間電気代削減額
- 約140,000円
電気代が安くなっただけでなく、店内が明るく、展示物の見栄えが良くなりました。お客様からも『お店が明るくなったね』と言われます。
直管蛍光灯をLED照明に交換する方法には、大きく分けてLED器具に交換する方法と、バイパス工事を行う方法の2通りがあります。どちらの工事方法が最適かは、用途によって異なります。『用途別おすすめ直管蛍光灯LED照明』では、それぞれの工事方法の用途に焦点を当て、メリット・デメリットを比較しながら、最適な選び方を詳しく解説しています。
電気代削減効果を高めるためのポイント
LED化による電気代削減効果を最大限に引き出すためには、以下のポイントに注意しましょう。
適切な明るさのLED照明を選ぶ
LED照明の大きな特長は、幅広い明るさの選択肢があることです。1台あたりの明るさを調整できるため、例えば、蛍光灯照明が少なく全体的に暗い印象の古い建物でも、より明るいタイプのLEDを選定することで、照度を大幅に改善することが可能です。しかし、必要以上に明るいLEDを選んでしまうと、眩しさを感じたり、電力の無駄遣いにつながったりする恐れがあります。そのため、空間の用途や広さに応じた、適切な明るさのLED照明を選ぶことが重要です。
また、人間は暗い環境にも慣れてしまう性質があるため、LEDへの切り替えを検討する際には、周囲の方々に現状の明るさについて意見や不満がないか、確認してみることも大切です。様々な意見を参考にすることで、より満足度の高いLED化を実現できるでしょう。
照明器具の配置を最適化する
長年の運用によって、当初のレイアウトから備品配置などが変更され、その結果、明るさが不足している場所や、障害物のために照明が効果的に当たっていない場所が生じていることがあります。LED化の際には、このような状況を踏まえ、照明器具の配置を見直すことが重要です。照明器具を移動または増設することで、必要な場所に適切な明るさを確保し、空間全体の照明環境を最適化しましょう。
センサーやタイマーを活用する
LEDへの切り替えは、センサーやタイマーの導入により、さらに効率的かつ便利に運用することが可能です。例えば、トイレや倉庫など、一時的な利用が多い場所や、頻繁に出入りがある場所では、人感センサーの設置が効果的です。人の動きを感知して自動的に点灯・消灯するため、消し忘れを防ぎ、無駄な電力消費を抑えるとともに、スイッチに触れる必要がないため衛生的です。
また、屋外照明の点灯・消灯をスイッチ操作で行っている場合、消し忘れや点け忘れが発生しやすくなります。LED化を機に、タイマー制御を導入することで、設定した時間に自動で点灯・消灯させることができ、利便性が向上します。導入を検討する際は、施工業者に相談すると良いでしょう。
まとめ
蛍光灯からLED照明への交換は、電気代削減において非常に効果的な手段です。このページでは、LED化がもたらす電気代削減効果について、具体的な数値を用いて解説するとともに、その算出方法や、実際にLED化を導入されたお客様の事例もご紹介しました。
さらに、電気代削減効果を最大化するためのポイントとして、用途に合わせた適切なLED照明の選び方、効率的な照明プランニング、そしてセンサーやタイマーなどを活用した運用方法についても詳しく説明いたしました。
LED化は、単に電気代を節約するだけでなく、照明環境の改善によって、オフィスの場合は、社員の皆様の業務効率の向上が図れますし、店舗の場合は、お客様の購買意欲の向上に貢献したり、クリーンなイメージを打ち出したりする効果があります。さらには、地球環境への負荷を低減するなど、様々なメリットをもたらします。
このページでご紹介した情報を参考に、ぜひ皆様の施設に最適なLED化プランをご検討いただき、電気代の賢い節約と、より快適で持続可能な空間づくりを実現していただければ幸いです。LED化を通じて、皆様のビジネスや暮らしが、より豊かで明るいものとなることを心より願っております。
LED照明への切り替えには、多くのメリットがある一方で、注意すべき点もいくつか存在します。『LED照明全般に関する基本情報』については、『蛍光灯からLED照明への切り替えの基本情報』をご覧ください。

電気工事施行管理20年の経験
保有資格:第一種電気工事士、1級電気施行管理技士。
電気工事の経験20年、独立後は自力で作成したホームページ集客のみで法人設立後も3年間黒字を維持。